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商品化ー人間、植物、農作物・・・

米原万里著「オリガ・モリソヴナの反語法」(集英社文庫)、NHK・FMラジオドラマ「青春アドベンチャー」6月に放送をきっかけとして読んだのですが、大変面白くて、続けて、米原万里著の「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(角川文庫)も読んだのでした。1960年代前半、著者が10代前半にチェコのプラハにあったソビエト大使館付属のソビエト学校で学んだ経験を元にした物です。
内容そのものも興味のあるものですが、内容そのもの以外にも気になる点があリました。
「オリガ・モリソヴナの反語法」の本文の後に著者と池澤夏樹氏との対談が掲載されていて、<社会主義は人間を商品化しない>という項目があります。そこに
米原「・・・例えば、バレエのような芸術が、西側に来ると商品になってしまうんですね。商品になって媚びてだめになっていく。それがソ連にはなかった。それと、才能に対するひがみとか嫉妬がほとんどなかった。〜〜(来日公演の際に通訳で何度もついた世界最高のチェロ奏者といわれている)ロストロホーヴィッチが(ソ連から亡命して)16年目になったころ、殺されてもいいからロシアに帰りたいと言って・・泣き出すんです。・・・西側に来た途端にものすごい足の引っ張り合いと嫉妬で、・・・心がズタズタになっていると言っていました。・・・」

商品化とはどんなことでしょうか。
商品には、<売る>相手があるわけです。相手の要求に合うようにする、また相手の要求を想定し、それを超えるように仕向けていく、そんな事が<商品化>ではないでしょうか。 
芸術など人間の諸活動も、人間そのものも、もちろん工業製品も、創作物も<商品化>に向けて凄まじい努力がされています。
例えばNHK総合テレビ毎週月曜の午後0時20分〜0時45分「うまいッ!」はそんな高度な<商品化>の農作物の生産の話題の番組です。
<商品化>には、極端に言えば、本来のこと(人間、芸術、植物、工業品、農作物・・・)を否定してまで、相手の要望や想定される以上のことを求めて止まないことにつながります。
ロストロボーヴィッチの話ではありませんが、ズタズタになってしまいます。人間は感情を表現する事ができるわけですが、動植物や工業製品はズタズタ状態を明瞭に表現する手段がありません。

教育活動も例外ではありません。<高度な教育>と称しても人間の<商品化>に結びついていることが多くあるのではないでしょうか。幼児教育でも、いかに早く<読み書きそろばん>ができるだとか<英語で聞き、話し、読みができる>だとか、そんなことが人間の<商品化>の例ではないでしょうか。
本来の人間として育っていくこととは一線を超えているものだと思いませんか。

園では毎年ひまわりの種を植え、成長を子どもたちとみてきました。
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例年より背丈の高いひまわりに育ってきました。肥料の与え方が例年より良かったのでしょうか。もっと高く成長させて声高々に<こんなに大きくなったよ!>なんて言うつもりで育てているのではありません(ある意味の商品化)。子どもたちと成長を見守っていくのが目的なんです。

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ちょっとの先走りの目標を持って、そして子どもの成長を見守り、<商品化>という毒に冒されないように、戒めながら!

泥だんごー動作の楽しさ、興味の対象

泥だんご作りに夢中です。
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出来たら、いろいろな所に<保管>しています。
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作るのに夢中で、<保管>した後の泥だんごにはあまり興味はないようです。

子どもにとっては<動作>していることに興味があり、動作が終わった<結果>にはさほど興味はないことが多いようです。
しかし大人にとっては、<結果>が大切なことが多いようです。

絵も然り、描いていることの方が楽しいのであって、出来上がった絵には、描くている時に想うほどの感情があまりないのでは。
しかし、大人は<結果>としての絵を評価の対象としている。絵のコンクールなど、子どもの関心からいったら、<出がらし>で評価されているようなもの。
絵を描いている過程を踏まえたコンクールなどないでしょう。子どもの絵のコンクールなどナンセンスそのものです!

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<子どものため>と称して行っている大人の行為、保育、教育活動も含めて、本来の子どもの活動から見たら的外れな<大人>の視点で行っている事が多いのではないでしょうか。

学びはいつから

新型コロナウイルスの影響で社会活動が閉鎖しています。

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学校でも4月に始まったばかりがすぐ休校状態になり、長く続いています。

いっそのこと4月を新学年という今までの制度をやめ、9月に新年度としたらという意見が出てきました。
すぐ実行するには社会制度そのものを変える必要があり、そう簡単にいくわけでもありません。

学び(教育)の開始をいつ始めるのか、すぐに学校の制度に無意識にとらわれ、4月だ、9月だと思ってしまいがちです。
しかし学校制度は一つの社会制度であって、個人の一人一人の学びとは完全に一致しているわけではないでしょう。
(一人一人は社会の一員ですから、社会全体の制度に大きく依存しているのですが)
本来、本当の学びの開始はその一人一人の個人の問題、課題であると思います。
(仕方なしに)学校に入ったから始める、でも興味のなく、身が入らない、なんて状態は結構あるのではないでしょうか。
(もっとも、社会制度によって規定され、学習意欲も始まる、という場合ももちろん大いにありうることでしょう)

昔<寺子屋>がありました。
寺子屋は個人学習の場だったようです。入学の時期、年齢も随時、学習意欲の始まりが寺子屋入学の始まり等。部屋にいるこども達の学習内容、進度もバラバラ、寺子屋の師匠はこども達の周りを巡回しながら、個人指導をしていった、ということです。
こんな状態こそ、本来の<学び>だと思うのですが。

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学校制度が近世に確立され、集団での学習、年齢によってくくられる学習集団、一定の時期による入学などが整備されていきました。社会が必要とする<知的レベル、知識レベル、技能レベル、など>を高める役割を果たしてきました。
しかし集団としての向上は大切ですが、個々にももっと目を向けるべきかと思うのです。

一定の時期に集団としての<学び>の開始はあるにしても、<個々の本当の開始を見つけ>、また<見つけるように導く>ことが果たしてどれだけあるのでしょうか。
みんな同じ内容で、同じ進度でなければならない・・・ではなく、個々に内容や進度が異なっていてもいい・・・

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学校時代は、なんとなくやらされている、必要とも感じない、・・・
社会に出れば、必要に迫られ、いろいろの学習が始まる・・・
多くの人が感じていることではないでしょうか。
学校でもそんな緊張感があればと思います。

家庭での保育へ向けて、<色さがし>

新型コロナウイルスの感染予防対策で「緊急事態宣言」が全国に拡大し、当園もほぼ休園状態です。

幼稚園では学校などで行われている「リモート授業」などは馴染みません。

家庭での保育の手段として、幼稚園での保育に使っている教材等を各家庭に届け、親子でやっていただきたいことを幼稚園のHPにアップロードしています。動画の方がわかりやすいことはYouTubeにアップロードしてリンクさせています。

今の季節、当園の保育活動は<色をさがそう>です。
いろいろな花が咲き、芽がふき、・・・・色がどんどん現れ、変化していく季節です。
色彩感覚を育てるのにもってこいの季節です。

幼稚園に登園できなくても、家庭で親子でそんな活動の一部をやってもらいたいとの願いです。

さて、色の教具として、フレーベルの第1恩物
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モンテッソーリの教具の色板があります。
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使い方は、
これらの教具を<色の指標>として、実際の物に差し当て、<同じかな?>、<違うかな?>と比較することです。

園児の人数分、これら教具があるわけでないので、身近にある<色の指標>すなわち<色紙>を使っています。
上は色紙を貼って作った<色カード>。一人一人が持っています。
リングがついているので、ひもにつけて常に持っています。屋外でも、屋内でも思った時に常に使えます。必要に応じて色を増やしていきます。
下は色紙で作った<つのこう箱>です。
色を仲間わけにして、<分類>することに結びつけます。
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ツツジのところ、色カードの<赤>や<緑>と微妙に違いますが、・・・・
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これは<赤>、でも色カードの<赤>とは微妙に違いますね。
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これも<緑>
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集めた物
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<つのこう箱>に仲間わけしました。
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こんなふうに使います。
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YouTubeでもどうぞ!


こんな<色さがし>活動を通して、<赤>といっても<いろいろな赤がある>ということ、そして<ここまでが赤>、というように<赤の範囲>を知ること、これが大切な色彩感覚です。

この色彩感覚は文化によって異なります。単純に<赤>=<red>ではないのです。
私たちは日本の文化としての色彩感覚を幼児期に育てていくべきです。将来の多文化、多言語の世界に入っていくためにも。

これからもまだ「緊急事態宣言」が続きそうです。
これからは、どうやって家庭での保育に繋げるか、思案の最中です。

桜が散りはじめて

先週は満開だった桜、子どもたちは桜の花に見守られていました。
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昨日の大雨でだいぶ散って、葉と残った花のいいバランスになっています。
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落ちた桜の花が地面を覆っています。
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昨日の大雨で水の流れ、溜まりに沿って地面に桜の花の模様ができています。
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新型コロナウイルスの影響で、来週半ばからは家庭で保育ができる方は家にいて、どうしても家庭でお子さんを保育できないのみの登園になります。

先週まではたくさんの子どもたちがのっていた遊具は寂しそうです。
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家庭にいる子どもたちが多くなります。

家庭で遊ぶ(家庭での保育)ことのきっかけになるように、週はじめに教材や情報をお届けします。

早く新型コロナウイルスの感染が終息することを願ってやみません。
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m.k.masa

Author:m.k.masa
諸々の事柄に、なぜ?、どうして?という感覚をも持ち続けたい幼稚園園長です。
京大理学部卒、大学院修了
(うさぎ年です)

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