<歩く>、<走る>、<跳ぶ>・・・などの基本的な動作の習得が幼稚園教育要領で述べられている<健康、安全な生活に必要な習慣や態度を身に付ける>に結びついています。
<歩く>、<走る>、<跳ぶ>などは身体だけの動作です。
基本的な動作には、物を使う動作も含まれます。そのような代表的な動作として<物を投げるー投球>があります。物を使う動作には<技能>という側面が強く現れます。(身体だけの動作にも、もちろん<技能>はありますが)
<技能>は、文化的な意味合いがあります。ただほっておいても育ちません。育てる(指導)=先導者が伝えていくものです。
育てる(指導)の方法として、<エッセンスを「上から目線」で押し付ける>ような方法(いわゆるスパルタ式、日本の学校での部活などに多い方法かな?)は関心しません。
普段の生活の一部のような状況の中で行いたいものだと考えています。
今の時期、球投げのコーナーを設定しています。

風船や「おばけ」に向かって各自新聞紙を丸めて作った「新聞ボール」を投げます。
投球位置に板が並んでいます。なぜでしょう?投げ終わったら、自分の「新聞ボール」を拾い、また投げる位置に戻り、風船や「おばけ」に向かって、また投げます。一定の時間に何回も何回も繰り返して<投げる>動作を行えます。
<投げる>動作で伝えるべき文化的な意味合いをもったこととは?
それは投げる姿勢です。
日頃の生活の中でボールを投げるなどの遊び(野球ごっこ)などに縁がなかった女子、女性はボールを遠く投げる動作、姿勢ができていません。投げる目標に向かって身体が正面を向いていて、身体全体が不動のままで腕の動作だけで投げるので、飛距離が伸びません。
野球の選手の動作を思い浮かべて下さい。
目標に向かって、ボールを持った腕を後ろに伸ばし、ボールを持った腕と反対の足を前へ大きく伸ばし、身体(胸)は目標物の方向と90度交差した向きになり、上半身を仰け反らして、腕と上半身一体になって投げているでしょう。大リーグのイチロー選手の外野からホームベースに向かって投げる投球はまさにこのような動作です。
<投げる目標に対して、足を前に出し、身体を正面向きではなく、斜めにして、腕と上半身一体にして投げる>この動作を、伝えていくわけです。
それをスパルタ式でなく!
投球位置にある板、この板の前方にボールを持った腕と左右反対の足を、ボールも持った腕と左右同じ足を板の後ろにと同じ置いて、投げるのです。そうすれば自然とイチロー選手のような姿勢が出来るわけです。
子ども達が投げている姿です。








どうです! すばらしいポーズでしょう!
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