先日市のホールで音楽会を開催しました。

舞台で演奏したことを絵に描きました。

年少児です。
音楽会-1
『ぼく、お友達と一緒に鈴やったんだ!』
明るい舞台をイメージして、山吹色の画用紙に描きました。画面上の白いマルは舞台を照らしている照明器具です。
手に使ったカスタネットや鈴を持っています。

年中児や年長児になると、舞台上の自分たちと観客を描くようになります。

舞台や観客を一枚の絵に現わそうとすると、一般的に、私達、大人はどのように描くでしょうか?
多分、観客席の最後部あたりにカメラを構えて全体の写真を撮るように、描くでしょう。
一点の視点から全体を俯瞰するような絵です。

A-タイプ
一点の視点から描いたものです。
音楽会-2

音楽会-4

音楽会-3
観客は後ろ向きで描かれています。(頭に目や鼻などが描かれていません。黒く塗りつぶされています。多分髪なのでしょう。)
『僕たち、私達はこうして演奏したんだ!、お客さんも聴いてくれたんだ!』
と一気に一つの文で伝えているような感じがします。

子どもの絵の画面中に、描く視点は一つとは限りません。
B-タイプ
音楽会-9

音楽会-8
舞台上の人物も観客も顔をこちらに向けて描かれています。
つまり視点は180度異なっています。
『僕たち、私達はこうやって演奏したんだよ!』(文1)
『お客さんはこうして見て、聴いていたんだ!』(文2)
ひょっとしたら舞台上に描かれている人物も、観客として描かれている人物も、おなじ自分たちかもしれません。
文1と文2を段落を変えて、文1、文2それぞれに気持ちを込めて書くように、視点を変えてそれぞれに気持ちを込めて描いているように思えます。

C-タイプ
またこんな描き方もあります。
音楽会-7

音楽会-6

音楽会-5
天井から俯瞰したような描き方です。
しかし、実際に絵を描いている様子をみると、
舞台上の自分たちを描いて、画用紙を回転させて観客の人物を描いています。
これも描く視点が一つでないものです。
先の例のように、舞台上と観客席にそれぞれの気持ちを込めて描いているからでしょう。


幼児や小学校低学年の絵画では、人物や物などを描くとき、その<特徴的なことを描く>と言われています。
例えば、人物では「頭、身体があって、頭には顔があり、顔には目、口などがあって・・・」このようなことがセットになってはじめて人物となる、というわけです。
ですから、舞台上の人物と観客を同じ画面に描くという条件になったら、一つの視点では両者の顔を描くことができず、二つの視点にならざるをえないわけです。
<カタログ>的な表現といわれる形式です。
紹介した絵では、B-タイプ、C-タイプのものです。

しかし、幼児でも、A-タイプのような、<カタログ>的な表現ではない一つの視点からでも描くこともありえます。
そこには表現すべき内容(舞台上の人物と観客)への思い入れが、AやBやCタイプの違いに関わっているかもしれません。

3次元、時間を含めたら4次元の時空間のなかで私達は生活をしています。この時空間でのことを2次元の紙上に現すのにはいろいろな工夫が必要となります。(例えば、遠近法で3次元を表現するなど)
子ども達は、子ども達なりに、工夫をしています。そこに(大人と異なった)認識、思考などが凝縮しています。
絵を読み解くことは楽しいことです!!

昭和幼稚園のホームページへもお越し下さい。


プロフィール

m.k.masa

Author:m.k.masa
諸々の事柄に、なぜ?、どうして?という感覚をも持ち続けたい幼稚園園長です。
京大理学部卒、大学院修了
(うさぎ年です)

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