12月24日の朝日新聞朝刊(東京本社版)社会面に<面接〇点なぜ>「採点基準を教えて」という記事がありました。
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今春秋田大学医学部医学科を受験した受験生が前後期とも筆記は高得点だったが、前後期とも面接で〇点で不合格となった。
この受験生は中学生の時「起立性調節障害」と診断され、高校の進学をあきらめた。しかし中学卒業後1年以内に高校卒業程度認定試験に合格し、病気の治療の必要もなくなり、普通の生活を送れるようになった。主治医の影響もあり、医師を志した。・・・・・
面接の内容も「好きな食べものはなに?」とか、高卒認定を取るまでの経過とかで、前後期とも15分程度で終わった。・・・
受験生の家族が情報公開を求めると、前後期とも面接が〇点だったことがわかった。大学に評価基準の公開を求めたが、明らかにされななかった。・・・・
「〇点は欠席と同じで落ち込んだ。・・高卒認定や病気が理由の〇点だったら、・・・基準を明らかにしてほしい」
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これはあまりにも理不尽なことではありませんか。
面接官はこの受験生が医師として「不適格」と判断したから〇点をつけたのでしょう。
新聞記事によれば、面接の内容も「たわいのないもの」のように思われます。
面接以前から「落とす」つもりのような感じを受けます。
〇点と言う、責任逃れの表し方ではなく、具体的なこととして述べるべきでしょう。
さざんか-2

人の評価は大変難しものです。入学試験だって、筆記試験と15分程度の面接でどの程度適性がわかるか?怪しいものです。しかし、入試に関して、筆記試験以外の多面的な「物差し」がない日本では「知識がたくさんあれば、適性はあるだろう・あまりにも他と違った経歴は、マイナス・・」といった暗黙の基準で判断されているのでしょう。

40年以上も前の不正入試の事件を思い出しました。
大阪大学医学部入試で、刑務所の印刷場から試験問題を盗み出し、それを買って入試に合格した学生が複数いたそうです。
数年して(たしかひょんなことがきっかけで)不正入試の事が明るになり、不正に入学した学生が退学になった、
というものでした。不正に入学した学生は大学で普通に進級しているようでした。高校の成績のレベルでは大阪大学医学部にはとても合格できそうもない学生でも、大学では進級しているという事に、驚いた覚えがあります。高校の知識レベルではそれほど高くなくても(ある程度のレベルは必要でしょうが)、大学ではそんなに困る事はない。入試って、なんなんだろう?って。有名大学は入試の点数が「高い」ことで「ステイタス」を保っているだけなのか?なんてね。

また20年以上昔のことですが、映画監督の羽仁進さんが何かの雑誌に自分の幼稚園入試のことを書いていたのも思い出します。
<先生が大きな箱と小さな箱を見せて「どこが違うの?」と聞き、ぱっと見て、大きい小さいは誰にも解るので、「きっと中に入っているものが違う」と答えたら、落ちた。大きい、小さいと答えるのが正解だった、と後に聞いた。人の能力など、そんな簡単には解らないですよ。・・・・>

知識の量が判断の基準にされる日本の入学試験、そして、他と異なる事を避ける傾向(同一化を求める)を強く感じます。

知識の量は大切です。(最近の学生は知識の量も低下しているとか。)
仮に<手持ちの知識>が少なくたって、それを活用することのほうも大切。少ないと感じたら増やす努力をすればいいのではないか。その方が必然性があり<単に知っているだけ>の状態から有益な知識となっていく。
右を向いても左を向いても同じ人間ばかりだったら、同じ結論しか出てこない。

入学試験を行う側も、求める学生像を明確にし、それに対する基準を示すべきでしょう。

入試をはじめとして評価は、どんな方法を採ろうとも、ある一面の評価でしかありません。
しかし、その基準が明確化している必要があります。
ノーベル賞でも受賞理由を明確にしていますよね。しかし、それに対して皆が一致しているわけでもない(特に平和賞)。体操やフィギュアスケートなど、スポーツもそう。
評価基準が数値化されるようなものがない文芸や音楽、美術など芸術関係の評価はいろいろ意見対立する場合も多くあるようですね。このような場合、評価基準に沿っているかだけであって、「優劣」とは異なると、私は思うのですが。
さざんか-1

それと、〇点という数字(記号)、無責任ですね。数字や記号なんて、本当の姿を見せてくれないんですね。そんな記号に振り回されるのもご免にしてもらいたいものでです。
プロフィール

m.k.masa

Author:m.k.masa
諸々の事柄に、なぜ?、どうして?という感覚をも持ち続けたい幼稚園園長です。
京大理学部卒、大学院修了
(うさぎ年です)

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