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もみの木-アンデルセン

アンデルセン作の<もみの木>
この絵本はコペンハーゲン生まれのスベン・オットー・Sの絵で、日本ではほるぷ出版(1984年)から発行されていました。


森のなかに、もみの木が一本ありました。
お日さまや風に恵まれて育っていきました。しかしもみの木ははやく大きくなりたい一心でお日さまや風のことなど考えてもみませんでした。1年経ち、2年経ち、3年経ち・・・もみの木は立派な美しい木になりました。
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クリスマスが近づくと若い美しい木が切り倒され、枝も落とされず森から運ばれていきました。
これらの木がどこへ行くのか?スズメにたずねました。
「町へ行って大きな家の大広間に据えられ、すてきなものや何百本のろうそくで飾られていたよ」とスズメが教えてくれました。
もみの木は大広間に飾られたいと思いました。
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次のクリスマスが近づいた頃、もみの木は切り倒されました。
切り倒され痛みで気を失いました。
気がついたら大広間の中央に据えられていました。

お菓子の入ったきれいな袋やリンゴ、クルミなどいっぱい枝に飾り付けられ、百本以上のろうそくが枝につけれました。
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夜になりろうそくに火が灯され、もみの木は輝かしい姿になりました。
扉が開き、おおぜいの子どもたちがいきおいよく大広間に入ってきました。
わーと叫んで、木の周りでおどりまわり、枝に吊るされているプレゼントを次から次へと、もぎとっていきました。
枝につけた品が全てなくなると、子どもたちは男の人からお話を聞きました。
子どもたちが帰り静かになって、もみの木は考えました。明日もすてきなものやろうそくできれいに飾られ、お話も聞けると。
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よく朝、もみの木は大広間から引きずり出され、陽の当たらない屋根裏部屋におかれました。
何日も何日も過ぎました。
ネズミが現れ、もみの木に「どこからきたの?」とたづねました。
もみの木は、森の中でお日さまや風に恵まれて育ったこと、クリスマス・イブのことなどを話しました。
次の日その次の日にもネズミたちが仲間を連れてもみの木に会いにきました。
もみの木は森の中にいた頃、クリスマス・イブの時、幸せだったことを思い出していました。
そのうちネズミたちも来なくなりました。
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ある朝、もみの木は屋根裏部屋から外に出されました。
春になっていました。
もみの木は春の陽を受け、新しい生活が始まると思いました。
しかし枝は枯れ、子どもたちに踏まれバキバキ折れてしまいました。
森の中にいた頃の思い出、クリスマス・イブの思い出、ネズミたちにお話をした思い出、そんな思い出も「おしまい、おしまい!」ともみの木は言いました。
そこへ男が来て、もみの木を細かくわってたきぎの束にしました。
釜で焼かれ、パチン、パチンとはじけながら燃えていきました。
はじけるたびに、森で過ごした日々を、クリスマス・イブの夜を、ネズミたちにお話ししたことを思い出しながら。
そして燃えて尽きてしまいました。
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悲しいお話ですね。<アンデルセン童話>と呼ばれていますが、子どもたちには難しい話ではないでしょうか。
大人にこそふさわしい話です。アンデルセンのお話にはそんな類のものがいっぱいあるようです。

人間とは罪深い存在です。一方の見方をすれば楽しいことかもしれませんが、翻って他方の見方からは全く別の世界になる。
アンデルセンはそんな感情を持った感覚豊かな<皮肉屋>なのかもしれません。日本の詩人「金子みすゞ」にも通ずるところがありますね。

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Author:m.k.masa
諸々の事柄に、なぜ?、どうして?という感覚をも持ち続けたい幼稚園園長です。
京大理学部卒、大学院修了
(うさぎ年です)

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